食品営業許可の取り方 — キッチンカー開業のための完全ガイド
キッチンカーで食品を販売するには、保健所の食品営業許可が必須です。取得の流れや設備基準を正しく理解していないと、車両を作ってから「許可が下りない」という最悪の事態に陥ります。本記事では実務目線で取得プロセスを整理します。
食品営業許可とは
食品衛生法に基づき、食品を製造・販売する際に必要な許可。キッチンカーの場合は「自動車により食品を取り扱う営業」として扱われ、出店予定地(複数可)を管轄する保健所で取得します。
申請の流れ
ステップ1: 食品衛生責任者の資格取得
申請にあたり 食品衛生責任者を1名以上配置する必要があります。講習会を受講すれば1日で取得可能(受講料 約1万円)。
ステップ2: 車両の設計段階で保健所に事前相談
車両を作ってからでは手遅れ。製作会社に依頼する前の設計段階で、予定している出店地域の保健所に図面を持参して相談します。地域ごとに微妙に基準が異なるため、現地確認が大事。
ステップ3: 車両完成後に申請
完成した車両を保健所に持ち込み、現物確認を受けます。書類審査と現物検査を両方クリアすると許可証が発行されます。申請から交付まで 2〜4週間が目安。
ステップ4: 許可証の車内掲示
許可証は必ず車内の見える場所に掲示義務があります。
設備基準の主要ポイント
給排水設備
- 給水タンク 40L以上(地域によって容量基準が異なる)
- 排水タンクは給水と同容量以上
- 手洗い専用シンクと食品用シンクを別に設置
調理場
- 冷蔵庫(温度計付き)
- 清掃しやすい内装(ステンレスなど)
- 換気設備
取扱品目の制限
車内で「下処理」までできる業態と、「仕込み済み食材を仕上げるだけ」の業態で基準が違います。生肉・生魚の加工を車内で行う場合、追加の設備要件があります。
複数地域で営業する場合
キッチンカーは移動するため、複数の保健所で営業許可が必要な場合があります。例えば埼玉で許可を取っても、東京のイベントに出店する際は東京の保健所の許可が必要なケースがあります。
最近は一部自治体で「広域対応」の動きもありますが、基本は出店予定地域ごとに個別申請する前提で。
かかる費用
- 食品衛生責任者講習料: 約1万円
- 許可申請手数料: 1万5千円〜2万円(自治体による)
- 複数地域で取る場合は地域ごとに加算
よくある失敗パターン
- 車両完成後に保健所に持ち込んで「NG」を喰らう → 改修コスト発生
- 保健所に図面を見せずに製作会社に発注した → 再発注・大幅遅延
- 「保健所は全国共通」と思い込む → 出店先の地域でトラブル
- 給水タンクの容量を軽視した → 許可下りず
まとめ
営業許可は「取ってから車両を作る」のではなく、「車両を作る前に保健所と打ち合わせる」のが鉄則です。製作会社と保健所の両方を早期に巻き込んで設計を進めましょう。
保健所との打ち合わせに同席してほしい・図面のチェックを手伝ってほしい、という方は縁の下の開業サポートまで。
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