キッチンカーの縁の下

キッチンカーで人を雇う前に読む話|一人運営の限界・雇うタイミング・募集のコツ

📚 キッチンカー開業の全体像はこちら

この記事は、キッチンカーの開業から運営までを体系的にまとめたキッチンカー開業の基礎知識の関連記事です。あわせてお読みください。

「キッチンカーが軌道に乗ってきた。そろそろ、誰か手伝ってもらおうかな」

そう考え始めるオーナーは、開業1〜2年目に多くいます。1人では回らない忙しさが見えてきたとき、誰かに手伝ってもらいたい——自然な流れです。

ただ、ここでひとつ立ち止まってほしいことがあります。

スタッフを雇うのは、思っているより難しい。そして、雇うこと自体が目的化すると、ほぼ間違いなくうまくいきません。

この記事では、これから初めてキッチンカーでスタッフを雇おうとする方に向けて、「そもそも雇うべきか」という判断から、求人を出す前に決めておくべきこと、実際の募集・運用のコツまでをまとめました。19年この業界でやってきた中で見えてきた、本音の話です。

「雇うかどうか自体を、もう一度考え直す」きっかけになれば嬉しいです。


まず大前提:キッチンカーは「一人」が基本

最初に、いちばん大事な話をします。

私が運営するクレープのフランチャイズ「サニーズ」では、基本は一人でやってもらうことが原則です。加盟店オーナーは、現場に立つオーナーということになります。

なぜか。理由はシンプルです。

二人でやっても、売上は2倍にはならないからです。

二人分の給料を出せるほどの売上を、平日に毎日たたき出すのは、なかなか難しい。だからこそ、基本は一人。これがキッチンカーという「究極のスモールビジネス」の現実です。とにかくコストはできるだけかけない。これが鉄則です。

もちろん、忙しい平日なら家族に手伝ってもらうこともあります。忙しい週末は、家族やバイトを雇って運営することもあります。サニーズでバイトを雇っている人(家族の手伝いを含む)は、週末だけという人が2〜3割程度。残りの大半は、一人で回しているということです。


スタッフ雇用の本質:機会ロスを埋めるためだけ

では、どういうときにスタッフを雇うのか。私の考える、雇うべき本質的な理由はこれひとつです。

売上が倍になるチャンスがあるのに、提供数が追いつかず機会ロスが起きている——そのときだけ。

具体的な数字で説明します。

私自身のフードトラックの体感では、売上15万円までは一人でやります。それを超える見込みがあれば、バイトを雇います。

なぜ15万円かというと、1時間でいくら売れる?現役オーナーが語るピーク時売上のリアルの記事でも書いたとおり、一人だとどれだけ早く提供しても、私の場合は1時間あたり5万円が天井だからです。ピークが3時間続くと想定すれば、5万円 × 3時間 = 15万円。これが一人の限界ライン。それ以上、行列がとんでもないことになるイベントなら、バイトを頼みます。

サニーズのクレープでいえば、1日に200個・300個以上出るようなら、バイトを頼んだ方がいいという判断です。ただ——中には一人で1日400個提供してしまう強者オーナーもいます。もうプロ中のプロですね。サニーズのオペレーション、メニュー構成、そしてオーナー自身の力が組み合わさって、初めてできることです。

逆に、こういう「忙しくない時間」にスタッフを雇うのは、コストが出ていくだけで収益にはつながりません。

  • 平日のランチで売上がそこそこのとき
  • 雨の日や閑散時間
  • 準備や設営の時間

「2人で働けば売上が倍になる」わけでは決してありません。売上が倍になるチャンスがあるときだけ、人を雇う。 これが大原則です。

準備や設営に人を使うのは、もったいない

私自身、長年キッチンカーをやってきましたが、準備や設営はずっと一人でやってきました。アルバイトに来てもらうのは、イベントが始まってから本当に忙しい時間だけ。理由は単純で、売上を上げないといけない時間、生産性を上げないといけない時間にこそ、スタッフが必要だからです。

現場でよく見かける光景があります。私が一人で黙々と準備しているとき、隣のキッチンカーはバイトが2〜3人でだらだら準備していて、オーナーは他の事業者と話している——なんだかなぁ、と思ったものです。

これは「人を雇うこと」が目的化してしまった典型例です。準備にスタッフを使っても、お金が出ていくだけ。スタッフを雇うかどうかを決める前に、自分が今、本当に何のために人が必要なのかを、よく考えてください。


雇う前に知っておくべき、2つの落とし穴

人を雇うタイミングを考えるとき、見落としがちな落とし穴が2つあります。

落とし穴1:人を雇うと、自分の生産性の上限が止まる

一人で売れる天井が見えてきて、「でも、もう一人いれば売上をもっと伸ばせる」と思えるなら、それは人を雇う時期です。

でも、ここに甘えてはいけません。

「もう自分の限界はここまで」と決めつけて人を雇ってしまうと、自分の生産性の上限を、そこで止めてしまうことになります。

実際のところ、自分の能力はまだまだ伸ばせます。提供数も増やせるし、手ももっと早くできる。人に頼る前に、まず自分がどこまでいけるかを試す。これを飛ばして人に頼ると、成長が止まります。

落とし穴2:人に頼る人は、雇っても売上が伸びない

同じことの裏返しですが、最初から人に頼ってしまうようなオーナーは、人を雇っても売上が伸びないことが多いです。そうなると、ただ人件費がかかるだけの状態になってしまいます。

キッチンカーは究極のスモールビジネスです。大規模なキッチンカー事業者(1日30万・50万以上の売上規模)は別として、基本はとにかくコストをかけないことが正解です。


家族 → 親戚 → 友達 → 求人、という順番

スタッフ雇用は、家族でやることができない人が、最後の手段として募集する形になります。

順番としては、家族 → 親戚 → 友達・知り合い → 求人で募集、という流れが現実的です。実際、求人を出すまでもなく、家族や友達、知り合いで見つかるパターンも多くあります。

家族でやるという選択

夫婦・家族でやっているケースは、とても多いです。いちばん多いのは夫婦。そして家族(息子・娘)というパターンも増えています。

たとえばサニーズの嘉麻店は、夫婦で始めて、その後に固定店舗を持ち、今ではハンバーガー屋とベビーカステラの店を娘夫婦×2とともに、家族10人以上で運営しています。友達同士でやっているオーナーもいます。

家族でやるのは、同じ時間を共有できるのが何よりの魅力です。楽しいし、思い出にもつながる。お互いのこともよくわかっているので、協力しがいがあります。

ただし——一歩間違えると、仕事で喧嘩して、それが家に帰ってからも続くことがあります。ここは注意が必要です。


一人運営の「限界のサイン」を見逃さない

人を雇うかどうかは、現場のサインで判断できます。

いちばんキツいのは、ピーク時の大型イベント

一人運営でいちばんキツいのは、やはりピーク時の大型イベントです。

ただ、これは考えようでもあります。お客様を待たせるのはいけませんが、どうしても待たせてしまうことはある。行列が長蛇の列になると焦りがちですが、結局やるべきことは変わりません。一人ひとりのお客様に、できる限り早く、おいしく、スムーズに提供する。不快な思いをさせない。それだけです。

具体的には、

  • 「何分待ちです」としっかり案内する
  • 待っている途中で、絶対に品切れにさせない
  • 割り込みをさせない

これができていれば、お客様もわかってくれます。あまりに行列が長ければ、他の店に並んだり、納得して待ってくれる。一人並んでいても、50人並んでいても、100人並んでいても、やるべきことは変わらない。 だから、落ち着いて仕事をすることを心がけています(もちろん、提供時間が長すぎれば話になりませんが)。

お客様の「不快な顔」が見えたら、その前に手を打つ

一人でやっていると、こちらからはお客様の待っている顔が見えます。

「まだなの?」「遅いわね」という不快そうな顔、怒っている表情が見受けられたら——それは間違いなく限界のサインです。いえ、そうさせてはいけない。その前に手を打つことです。「お時間かかります」「あと何分です」と案内をする。

現場を重ねていけば、自分がどのくらいの提供時間で、どのくらいの行列をさばけるかが、だんだんわかってきます。経験がものを言う世界です。

あまりに忙しいと予想される日は、手伝いを確保しておく

行列がわかりづらくなる、ゴミ箱があふれる、割り込みトラブルが起きる、トイレに行きたくても抜けられない——こうしたことが起きるので、あまりに忙しいと予想される日は、事前に手伝い・バイトを確保しておくことが、必ずやるべきことです。お客様のためにも、主催者のためにも。


台数を増やして売上を倍にする、という発想

一人運営の限界を超えるもうひとつの道が、台数を増やすことです。

1台の稼働では、売上に天井があります。だからこそ、スタッフを雇って台数を増やす、という選択肢が出てきます。

特にイベントが集中する4月・9月・10月は、出店依頼が一気に増えます。このとき、1台しかないと、複数の現場から声がかかっても泣く泣く断ることになります。でも台数を増やして、別の現場にアルバイトに行ってもらえば、売上は単純に倍になります。

ただし、リスクも上がります。車をぶつけられたり、思ったより売上が上がらなかったり。台数を増やすということは、機会を増やすと同時に、リスクも背負うということです。


求人を出す前に決めておく4つのこと

それでもスタッフを雇う、と決めたら。求人を出す前に、必ず決めておくべきことが4つあります。

1. 時給・歩合の設計

時給の相場は、正直かなり幅があります。オーナーの考え次第ですし、できる仕事量によって貢献度がまったく違うからです。

目安としては、

  • 会計だけ・お渡しだけ(誰でもできる単純作業):最低時給 + 100〜300円程度
  • 調理や運転など、他のバイトも使って任せられるレベル:時給3,000円〜5,000円払っても全然OK

キッチンカーは、ピーク時の集中して忙しい時間に来てもらうことが多いので、貢献してくれるスタッフには高めに払っていい、と私は考えています。判断の目安は「スタッフが入ることで売上がいくら伸びるか」。ピーク時に1人増えて1時間で売上が5万円伸びるなら、そのうち10%(5,000円)を時給で払う、という計算も成り立ちます。

歩合制について:長く一緒に働いてくれる信頼関係のあるスタッフには、売上の15%を歩合で払うやり方もあります。私自身、長年アルバイトしてくれたスタッフがいて、なんでもこなして生産性も高く、安心して任せられる仲間でした。売上が良いときは歩合制で、結果的に日給2万円を超えることもありました。

ただし、これは長年の関係があってこその仕組みです。初心者がいきなり歩合制で雇うのはおすすめしません。 最初は時給で始めて、信頼関係が積み上がってから歩合制を検討する、という順番が現実的です。なお歩合制でも、売上が悪いときの最低時給は必ず保証してください。「今日は売れなかったから時給0円」では、スタッフが続きません。

2. 雇用形態と必要な手続き

ここは、初めて雇用する人がいちばん戸惑うポイントです。正直に言うと、私自身は専門家ではないので、正確な手続きは社会保険労務士や税理士に相談するのが確実です。そのうえで、最低限知っておくべきポイントを整理します。

雇用契約書(または労働条件通知書)は必須

雇う側には、雇用契約の内容(時給、勤務時間、勤務地、業務内容、雇用期間、休日など)を書面で交付する義務があります。口約束だけで始めると、後でトラブルになります。テンプレートはネットで見つかるので、最初は雛形を使えば十分です。

労災保険は1人でも雇った時点で加入義務

これは知らない人が多いので強調します。アルバイトを1人でも雇ったら、労災保険の加入が義務です。万が一スタッフが業務中にケガをした場合、労災保険がなければ事業主が全額負担することになります。手続きは労働基準監督署で行います。

源泉徴収

給与を払うときは、原則として所得税を源泉徴収して、後日税務署に納付する必要があります。月8.8万円未満なら源泉徴収が不要になるケースもありますが、扶養控除等申告書の提出有無で扱いが変わるので、税理士に確認するのが確実です。

社会保険(健康保険・厚生年金)・雇用保険

個人事業主の場合、従業員5人未満なら社会保険(健康保険・厚生年金)は任意加入です。5人以上で原則加入義務。雇用保険は週20時間以上 + 31日以上雇用見込みのスタッフは加入義務があります。

正直なところ、社会保険まわりはかなり面倒です。ただ、本格的にバイトを通年で常用雇用することがなければ、最初の段階では深く考えなくていい部分でもあります。個人事業主と法人とでも、扱いがかなり変わります。

2026年の社会保険改正に注意

2026年4月から、社会保険制度が段階的に変わります。「106万円の壁」の撤廃、「130万円の壁」の判定方法の変更など、パート・アルバイトの社会保険適用範囲が広がります。雇用前に最新情報を確認してください。

この部分は雇用が初めての方には複雑すぎます。社会保険労務士に1回相談する費用(数千円〜数万円)を惜しまないことを強くおすすめします。後でトラブルになるより、ずっと安く済みます。

3. 業務範囲と任せ方の段階

スタッフに任せる業務範囲は、最初から全部任せないでください。段階的に信頼関係を作っていくのが正解です。私の場合は、こんな順番で任せていきました。

  1. 会計(まずはここから。お釣りの渡し方、声かけ、お客様対応)
  2. 調理補助(慣れてきたら、トッピング、盛り付けなどの簡単な調理)
  3. 設営・仕込み(さらに信頼が積み上がったら、準備にも入ってもらう)
  4. 運転(車を任せられるか。ここが大きなハードル)
  5. 別の現場で1台任せる(完全に独り立ち。事実上、社員レベル)

最初の「会計」段階で、この人に続けてもらうか・お断りするかを判断します。

未経験者でも大丈夫

未経験でも、会計・お渡し・盛り付けといった単純作業であることが多いので、まったく問題ありません。調理にコツがいるもの以外なら、当日いきなりでもすぐ教えて対応できます。そして——それを想定して仕事を組み、オペレーションを考え、人員を配置しておくのが、経営者の役目です。教えるのに時間がかかるようなことを未経験者にやらせるのは、酷というものです。

4. 運転を任せる場合の保険・事故対応

スタッフに運転を任せる段階に進むと、保険の話が出てきます。これは絶対に事前に決めておいてください。

任意保険の運転者条件は限定しない:キッチンカーの任意保険を「本人限定」「家族限定」「年齢条件」などで絞っている場合、バイトが運転して事故を起こすと保険金が出ません。スタッフに運転を任せるなら、運転者の限定を外しておく必要があります。保険料は上がりますが、ここは必須コストです。

車両保険は付けないという選択肢:私は車両保険を付けていません。自損事故で車両保険を使うと、翌年から保険料が大幅に上がり、結果的に高くつくケースが多いからです(これは時間あたり売上の記事とも繋がります)。

バイトが車をぶつけた場合:基本的に、修理費はオーナーが負担する——これが私の理解です。スタッフに修理費を請求するのは現実的ではないですし、それを前提に運転を任せる責任があるのは、雇用するオーナー側です。だからこそ、慎重に運転できる人にだけ運転を任せる、という見極めが大事になります。


どんな人を雇うべきか:手の早さがすべて

キッチンカーはとにかく忙しい仕事です。手が早いかどうか、てきぱき要領よくできるかどうか——これが、ほぼすべてです。

向いているのは、まず接客が好きな人。というより、自然とそういう人しか応募してきませんし、こちらからもそういう人にしか声をかけないので、おのずとそうなります。加えて、積極的に動ける人、気が利く人。そういう意味で、他のバイト経験や飲食経験がある人は向いています。

もちろん挨拶や清潔感、感じのよさは大前提。そのうえで、忙しい時間帯にてきぱき動ける素質があるかどうか。これはもともとの素養のようなものなので、慣れても対応できない人には、どこかで線を引く必要があります。

試用期間(2週間〜1ヶ月)を必ず設けて、「合わない」と判断したら、お互いのために早めに伝えてあげるのが誠意です。だらだら続けても、本人にとっても辛い状況になります。


スポット・短期バイトの賢い使い方

キッチンカーは、まさにスポットバイト・短期バイトの典型です。だからこそ、できるだけ複数の人に頼める関係性を保っておいて、空いている人に来てもらう形がベストです。私自身もそうしていました。

そしてポイントがもうひとつ。イベントごとに行く方面が違うので、「北方面ならあの人、南方面ならあの人」と、現場に近いスタッフがいると有利です。現場によってはかなり距離が離れるので、できる限り現場に直行直帰にしてもらうと、お互い効率がいいです。


求人の出し方:現実的な3つのルート

ここまで決まったら、いよいよ募集です。

1. まずは知り合い

実は、これがいちばん成立率が高いです。家族・親戚・友達・知り合いの順でアプローチして、見つかればそれが理想。意外と、キッチンカー(特にクレープ)のバイトは集まりやすいものです。

2. Instagramのフォロワーに向けて募集

知り合いで見つからなければ、次はInstagramです。これには3つの理由でメリットがあります。

ひとつ、費用がゼロ。求人媒体のような掲載料がかかりません。

ふたつ、お店のファンが応募してくれる。普段からあなたのキッチンカーを応援してくれている人、商品を気に入ってくれている人の中には、「一度働いてみたい」と思っている人がいます。お店を知っている人が応募してくれるので、ミスマッチが起きにくい。

みっつ、ブランド毀損が起きにくい。求人媒体経由だと合わなかったときに気まずくなりがちですが、フォロワー経由ならもともとお互いを尊重する関係が築かれています。

ただし、Instagramで「働きませんか?」とポンと投稿しても、なかなか応募は来ません。普段からの投稿の積み重ねが、求人の集まりを決めます。応募が集まるアカウントには共通点があります。

  • オーナーの顔を出している(誰のもとで働くか見える)
  • スタッフの顔も登場している(働く人が楽しそうに見える)
  • 準備・仕込み・設営の様子を投稿している(仕事の中身が見える)
  • こだわりや商材の話を投稿している(誇りを持てる場所だと伝わる)
  • イベント後にスタッフと食事に行った様子なども載せている(雰囲気が伝わる)

特にリール(動画)を撮りためておくのがおすすめです。動画なら、文章よりも圧倒的に普段の様子が伝わります。

3. ハローワーク・求人サイト

サニーズのオーナーでも、ハローワークや求人サイト(タウンワーク、Indeed、求人ボックスなど)に掲載している人もいます。ハローワークは無料ですが業態によってはマッチングが難しく、求人媒体は掲載費用がかかるものが多いので、初心者にはややハードルが高いです。


縁の下の求人機能(/jobs/)という選択肢

そしてもうひとつ、キッチンカー専門の求人機能(/jobs/)があります。

SNSを見ていると、キッチンカー事業者が投稿やストーリーで、大々的にスタッフ募集をかけているのをかなり見かけます。「働く人がいない」「イベントのスポットバイトがいない」——ニーズは確実にあります。でも、その募集が必要な人に届いているとは限りません。

縁の下の求人機能には、こんな強みがあります。

  • 全国各地に「キッチンカーで働きたい」という人が、すでに登録して待っている
  • 求人があればLINEで配信できるので、特定の人にすぐ届けられる
  • キッチンカー専門で、キッチンカーで働きたい人だけが登録しているので、採用が早く、採用率が高い
  • そして特徴的なのは、「いつかキッチンカーで開業したい」という本気の人が多いこと。だから、長期雇用が目指せます

日々、働きたいという登録が増えています。登録いただいた事業者様は、無料で求人を掲載できます。スタッフ募集を始めるときは、ぜひこちらもご活用ください。


雨の日のことも、最初に伝えておく

細かいけれど大事なポイントです。

キッチンカーは天候で売上が左右されます。雨の日などで売上が落ちるとき、最初からスタッフに「雨の日は出てもらえないことがある」と伝えておくことが、お互いのために必要です。

「来週土曜、雨予報なんで休みでお願いします」と直前に言うと、スタッフ側は予定が立ちません。「天候で出勤がキャンセルになる可能性がある仕事」だと最初から共有しておくと、お互い気持ちよく続けられます。


人件費は、どれくらいに収めるべきか

最後に、お金の目安を。

一般に、飲食店のFLコスト(食材費 + 人件費)は50〜60%程度に収めるといわれます。ただ、キッチンカーの場合はもっと幅が出てきます。

原価を30%とした場合、人件費は10%程度に抑えたい、というのが本音です。あくまで目安ですが、頭に置いておくといい数字です。だからこそ、「機会ロスを埋めるときだけ雇う」という原則が効いてくるわけです。


いちばん伝えたいこと:いい人は、いい人にしか雇われない

19年やってきて、人を雇うことについて、いちばん伝えたいことがあります。

ひとつは、雇うということは、その人の人生に何をプラスできるかを考えることだと思っています。給与はもちろん、「楽しそう」と感じてもらうことも大事。でもそれだけでなく、仕事を通じて得られる経験、オーナーと話すことで生まれる気づき——その人の人生のプラスになるような何かを与えられたら、最高だと思っています。キッチンカーや飲食、接客の楽しさは、やってみればわかる。だから体感してほしいんです。

そしてもうひとつが、責任です。バイトさんが事故を起こさないように、ケガをしないように、細心の注意を払う。これは雇う側の絶対の責任です。

最後に、これがいちばん本質的な話かもしれません。

いい人を雇えるかどうかで、事業の成功はかなり変わります。 そして——いい人は、いい人(能力があって魅力のある人)のところにしか集まりません。

裏を返せば、能力のない人ばかり来るとしたら、それはオーナー自身の魅力や能力が足りない、ということでもあるのです。しっかりお店を経営していれば、いい人が来ます。いい見本となるような経営をしていれば、「いてほしい」と思ったアルバイトは離れていきません。

だから、いい人を雇いたいなら、まず自分の力を高めること。キッチンカーがきれいか。オペレーションがしっかりしているか。Instagramでどんな投稿をしているか。人を雇えるかどうかは、タイミングや運もありますが、こうした日々の営業の積み重ねによっても、確実に左右されるのです。


まとめ:雇うかどうかも含めて、慎重に判断する

要点を振り返ります。

  • まず「本当にスタッフが必要か」をよく考える。準備や設営は一人で十分。必要なのはピーク時の機会ロスを埋める時間だけ
  • 二人で働いても売上は2倍にならない。売上が倍になるチャンスがあるときだけ雇う
  • 人を雇うと自分の生産性の上限が止まる。まず自分がどこまでいけるか試す
  • 家族 → 親戚 → 友達 → 求人、の順番で考える
  • 求人前に決める4つ:時給/歩合、雇用形態と手続き、業務範囲と段階、運転時の保険
  • 労災保険は1人でも雇ったら加入義務。社労士への相談費用を惜しまない
  • 見極めは手の早さ・てきぱきさ。試用期間で判断する
  • 求人は知り合い → Instagram → 専門の求人機能。普段の投稿の積み重ねが応募を決める
  • 人件費は売上の10%程度を目安に
  • いい人は、いい人にしか雇われない。 まず自分の経営の質を高める

スタッフ雇用は、うまくいけば事業の幅が広がり、一人ではできなかった売上を実現できます。一方で、雇うこと自体が目的化したり、機会ロスがないのに人を抱えてしまうと、コストが事業を圧迫します。

「今、本当にスタッフが必要か」「雇うことで売上が伸びる確信があるか」——この2つを、求人を出す前に必ず自問してください。


📢 スタッフ募集を考えている事業者様へ キッチンカー専門の求人機能(/jobs/)では、全国の「キッチンカーで働きたい」という登録者に向けて、無料で求人を掲載できます。LINE配信で必要な人にすぐ届き、専門だからこそ採用が早い。まずは登録のうえ、ご活用ください。

キッチンカーの開業から運営まで全体像を知りたい方は、キッチンカー開業の基礎知識もあわせてどうぞ。

キッチンカーを登録しませんか?

縁の下では、全国のキッチンカー事業者を募集しています。登録(無料)いただくと、対応エリアの出店募集情報をLINEで優先的にお届けします。

キッチンカー登録(無料)
滝澤 仁

この記事を書いた人

滝澤 仁
株式会社セレーノ代表 / キッチンカーの縁の下 運営者・業界19年

長野県在住。2005年にキッチンカーで起業し、フランチャイズ本部・中古車両売買・業界メディアを手がける。出店する側・集める側・支える側、すべての立場を現場で経験してきた。

プロフィールを見る →